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一生を賭ける仕事の見つけ方 / 斎藤祐馬

人生のミッションが見つかると、その仕事は、稼ぎを得るための「ライスワーク」ではなく、人生を賭ける「ライフワーク」になる。
(p.3)

ポイント

ミッション:自分が本当にやりたいこと、大切なことから生まれる仕事のこと
・感情曲線で自分の原体験を見つけ、それから2つの価値観を洗い出す
・my-our-nowでストーリーを描く
・Jカーブを乗り越えるためのマインド・ビジネスモデル・ネットワーク

個人的のーと

・登る山は変えず、登り方を見直す
・自分と組織のマッチングストーリーを作る
・はじめは質を追わずに数を追う

自分のミッションとは

やりたいことがわからない。でも充実した人生をくりたい。いや、自分が熱意を持って取り組めるものを見つけなければならない気がする。

こんなことをずっとぐるぐると考え続けてきた、大学生の後半戦でした。自分は何をしたいのだろうかと、わからないまま就活をしている同期を何人も見てきました。

私自身、正直自分がどんな仕事をすべきなのか、まだ定まっていません。どんな風に生きていきたいのかも決まっていません。大学一年人よりも遅れているのにも関わらず、こんなことをして立ち止まっていていいのだろうかと思う時もあります。でも、自分が納得できない志望理由を一生懸命自分の口から吐き出すことが、わがままな私にはできないのです。

原体験と価値観。これは私に取っては正直目新しいものではありませんでした。人生を事細かに書き出し、そこでの自分のキーワードを探り当てていくようなことも結構行います。でもそれは現実味を持って将来を自分に突きつけていないからかもしれません。本書を読み、もう一度原体験を見つめ直してみようと思いました。

ストーリーを描けるか

新規事業の立ち上げも、企業も、苦難の時間が必ずあります。著者がサポートしたいと志したのも、このフェーズにあるベンチャー企業です。この苦しい時に、どれだけ自分を奮い立たせるために、共感する仲間を増やすために、ストーリーを描けるかは非常に重要であると感じました。

人生に語れるストーリーを持つ人を、人は魅力的だと感じます。一方で、語れないような人生なんてないとも思うのです。語れる人とそうでない人の違いは、出来事と感情のつながりを本人が自覚できているか、それを表現しようとしているか、それだけではないでしょうか。

それならば、ストーリーを常に発信し、そして未来に向けてもストーリーを描ける人でありたいと思います。それが自分のミッションである可能性も極めて高いのです。ただタスクとして人生を消費するのは嫌です。ミッションを生き抜いていきたい、そう思いませんか。

約3行感想

徹底的に、マインドセットの基礎が書かれた本だと思います。大学生でも、今の仕事がやりたいことと違うという人でも、どんな年の人にでも読んで欲しい本です。動き出そうとすれば、いつでもミッションを生きる道を選べるはずだと思わされます。