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WORK RULES! / ラズロ・ボック

会社全体の創業者ではないにしても、チーム、家族、文化の創始者なのだと。グーグルの経験から得られる基本的な教訓は、自分は創業者になりたいのか、それとも従業員になりたいのかを最初に選ばなければならないということだ。
(p.54)

ポイント

・仕事に興味を持たせる
・人を信用する
・自分より優秀な人だけを採用する
・発展的な対話とパフォーマンスのメネジメントを混同しない
・「2本のテール」に注目する。
・カネを使うべき時は惜しみなく使う。
・報酬は不公平に払う。
・ナッジ ーきっかけづくり。
・高まる期待をマネジメントする。
・楽しもう!
(あなたのチームと職場を変える10のステップ)

個人的のーと

・自分も創業者になること。創業者たること。
・マネージャーからは権限を取り上げる。
・ミッションを仕事に反映させること。

グーグル

世界のITネットワークを牽引し、また働く環境としても高い評価を受ける企業です。あのサービスを生み出す環境はどんなものなのか、どんな採用方法を取っているのか、世界の人々の関心分野でしょう。

本書もかなり読み応えのある本でした。私が一度でも正規で働いたことがある、またはすでにマネジメント職についているなどのキャリアであったら、より興味深く読めたかもしれないとすら思います。

グーグルの採用する大胆な制度は、上記のポイントにも現れています。その中でも私が自分自身を高めることに関してできることを数点意識するために綴っておこうと思います。

・人を信用する
本書に書かれている透明性について、本来は管理職などが率先して行うべきものであると思います。しかし一番下でも自分の持つ情報を公開してチームの信頼関係構築に貢献することができるでしょう。

・2本のテールに注目する
人事の育成面で特に取り上げられるべき方法です。最も優秀な人と最もパフォーマンスが悪い人の2層に注目するという手法です。これに関しては、優秀な人を徹底的に観察・分析するという点において、どんな人にでも真似できる要素はあるでしょう。そして底辺は伸び代でもあるのです。フィードバックを一度素直に受け止める姿勢は絶対に必要です。

このクリエイティブな組織がどんなスピード感で、どのようなストイックさで進んでいるのか、その激しさは案外見えていないものかもしれません。しかし、オフィスの開放感やその他の様々な制度の「陽だまり」的部分とは相まって、非常に厳しく個人の実績が管理されているとも感じました。

ただそこには目に見える公正な基準があり、それをより良いものにするための試行錯誤は続けられているのです。彼らは、優秀であること以上のものを求められながら、生み出すことをやめません。それを急激に拡大する中でも担保する、そのためのストイックさであるとも感じます。

最後に、自分も創業者たること。この意識はどんなチームの誰でもができることではないでしょうか。自分の環境を自分で変えていく、見つけていくという意気込みで明日からも取り組みたいです。

約3行感想

グーグルの福利厚生、学習環境、オフィスのユニークさ、それらはきらきらと目に映っていました。でも、実際はシビアな結果を求められていて、それで個人が評価されるからこそ、それを支える側面が充実しているに過ぎないと感じさせられました。もちろん、良いチーム、良い環境はどんな企業でも関係なく求められるべきでしょう。それでも人任せではなく、自分が変化を生み出すことができる存在としてチームに貢献する必要性を感じました。