ポイント
・他社と戦わない
・差別化しない
・会議をしない
・計画を立てない
・情報共有しない
・偉い人を作らない
会社が最も大事にするもの
ユーザーのためになるか、ユーザーに価値を提供できるのか。それが唯一で絶対のラインでの判断軸だと感じました。
どんなにビジネスの世界で常識とされていることでも、これに本質的に沿わないものは行わないのです。そもそもこれに意味があるのか、そうやって導かれたものであると感じます。
そのために会社はどうなればいいのか。それについても明確に答えています。本質を追い求める情熱と能力を持つ社員しか残さない・雇わないのです。そして経営は管理することではなく、その社員がのびのびと能力を発揮できる環境を作り続けることだといいます。
そのために権限を委譲し、現場を知る人が決定権を持てるような仕組み作りをしていますし、給与を成果によって分けたりもしています。もちろん、それには反発があったといいます。しかしそのような変革に対して、本当に有能な社員は文句を言わないそうです。それは、どこまでもユーザーのためにということを追い求めており、そのために行われることだと理解しているからでしょう。
シンプルに考える
本書の題名でもあります。確かに、何を目指してビジネスをするのかが非常に明確でシンプルだと感じました、そして、それに則って判断された出来事もシンプルなものに切り分けられるのです。
先日読んだマーケティングの本にも似たようなことが書かれていました。つまり、捨てるものを決める判断も重要なのです。あれもこれもを取ることはできません。大切なものに時間や人などのリソースを割き、より価値を生み出すためにはやることを絞らなければいけないからです。
とはいえ、自分の生活に当てはめるとそれがいかに難しいことかはわかります。インターンごときが持っているタスクでも、処理することに追われていては新しいものは生まれません。そして考える時間を取ることを忘れたまま時は過ぎたりしてしまうのです。
何をして、何は不要なのか、勇気を持って判断することができるかできないかでその後が変わると思います。私はあれもこれもと欲張ってしまってどれも自分の行きつきたいところ、その上までを目指せないという欠点があります。これからはやらないことを毎日一つでも決められるようにして慣れていきたいです。
約3行感想
シンプルな判断軸を持つことは、誰にでも理解できる分自分の弱みが露呈されるかもしれないというリスクがあります。しかしそういう弱さによって本質を犠牲にしない勇気こそが経営者に求められるものかもしれないと感じました。